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ボクシング2017年の北米PPV総販売数は約690万件、5度のPPV大会が実施される。

2017/12/26 12:15

By Beckham pz10 (Own work) [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

1試合で数百億円のマネーが動くボクシング界にあって、PPV販売数はそれの大部分を占める収入源となる。2017年はメイウェザーvsマクレガーの試合が430万件を売り上げるなど、3大会で100万件を越える当たり年となった。

ボクシングは世界で最も個人が大金を稼げるスポーツと言われている。その理由としてはチーム競技ではなく個人競技であること、またキックボクシングやMMAと異なり、パッケージ型の興行ではなく、メインイベントに一極集中した興行となっていることなどが挙げられる。

実際にフロイド・メイウェザーはこれまで3度に渡り、クリスティアーノ・ロナウドやタイガーウッズなど名だたるアスリートを抑えて、アスリート長者番付で1位となっている。

メイウェザークラスともなれば1試合で数百億円を稼ぐことができるが、その莫大な金額の多くはPPV販売によって占められている。PPVとは「Pay Per View」の略語で、有料コンテンツに料金を支払って視聴する仕組みのことで、ボクシングならば一つの興行ごとに販売されることになる。

PPVで何億もの金額を一夜にして稼げるといえば聞こえは良いものの、実際にはほとんどの王者はPPVに絡むことはできない。1つの興行で1万円近い視聴料金を何十万世帯から購入してもらうのはよほど人気がなければ至難であり、PPV最強と呼ばれたアンドレ・ウォードですら昨年ようやくPPVマッチをこなしたばかりだ。

今回は改めて2017年の北米におけるPPV販売の売上を見てみよう。

2017年はPPV大会が5度、販売件数は約690万件

2017年に北米で行われたPPV大会は5度となっている。PPV大国と見られがちな北米のイメージからすると少なく感じられるかもしれないが、これは概ね平年並みの回数だ。他の年を見てみると、2016年に6度、2015年に4度、2014年に7度、2013年に3度となっている。

これを見ても分かるようにPPV大会は定期的に開催されるのではなく、人気選手が出場すること、あるいは試合に向けたストーリーが構築されているという条件が備わって初めてPPV販売が行われることになる。現状で無条件にPPV販売が行われる選手といえば、世界でもカネロ・アルバレスしか存在しない。

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スーパースターと呼ばれるパッキャオですら、昨年に引退試合と謳われた(※後に撤回)ティモシー・ブラッドリーとの対戦では30万件のセールスになっているように、試合に向けたアングルが整って初めて大ヒットにつながる。

さて前置きが長くなってしまったが、改めて2017年のPPV販売数を見てみよう。

■ 2017年3月18日
ゲンナジー・ゴロフキン vs ダニエル・ジェイコブス…約17万件

■ 2017年5月6日
カネロ・アルバレス vs フリオ・セサール・チャベス・ジュニア…約100万件

■ 2017年7月17日
アンドレ・ウォード vs セルゲイ・コバレフ…約13万件

■ 2017年8月26日
フロイド・メイウェザー vs コナー・マクレガー…約430万件

■ 2017年9月16日
ゲンナジー・ゴロフキン vs カネロ・アルバレス…約130万件

以上の5大会がHBOおよびShowtimeよりPPVが販売され、合計の販売件数は約690万件となっている。

ちなみに販売件数は必ずしも公式発表されているわけではなく、速報値の大まかな数字、もしくは関係者による発言からの推測値となっていることもあり、厳密に690万件と算出されたわけではない。

7月17日に行われた「アンドレ・ウォードvsセルゲイ・コバレフ」の一戦は、ボクシングファン以外には知られていない両者だが、この試合は当時パウンド・フォー・パウンドの1位・2位同士の対戦であった。前年の試合では地元判定でウォードが勝利したのではと見られていた因縁のリベンジ戦だったが、PPV販売数は約13万件と振るわなかった。

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反対に今年最大のPPV販売数を記録したのが、8月の「メイウェザーvsマクレガー」だ。強さの象徴にして、キャラクターも破天荒なメイウェザーと、UFC最大のスターながらボクシングデビュー戦のマクレガーによる対戦は、コアなファンから白い目で見られながらも、歴代2位となる約430万件のセールスを記録した。

ただしメイウェザーはこの試合で完全引退を宣言しており、マクレガーも今後ボクシングマッチを行う可能性は低いことから、文字通り一夜限りのお祭りマッチである。

またゴロフキンは着実に知名度を高め、カネロとの一戦で商業的にも化けることになった。ゴロフキンとカネロとの一戦は、メイウェザーvsマクレガーという突拍子もないカードと反して、「この試合こそが真のボクシングだ」と売り出され、結果的に約130万件というヒットにつながっている。

この試合は物議を醸すドロー決着となっており、再戦が2018年に行われる見込みで、来年のPPV販売数トップとなる可能性も高い。

昨年の182万件から大きくジャンプアップしたが…

今年の5大会・約690万件という数字は、昨年の6大会・約182万件と比べると大きくジャンプアップしたように見える。ただし690万件のうち、その6割以上はメイウェザーvsマクレガーによって占められており、順風満帆に商業力を拡大したわけではない。

2000年代以降のボクシング界はメイウェザーとパッキャオが二大スターとして君臨していたが、メイウェザーは引退し、パッキャオの求心力も低下している。それに続く存在としてはカネロ・アルバレスがいるが、PPV販売という点でみればカネロの一極集中と言っても過言ではない。

来年はひとまずカネロとゴロフキンの再戦という大きなカードがあるが、それ以上の対戦カードは現状見当たらず、2018年のPPV販売は苦戦が予想される。

もっとも昨年には夢幻と思われていたメイウェザーとマクレガーの試合が実現してしまったのだから、思いもよらぬビッグカードが実現することがあるかもしれないが。果たして2018年にビッグマネーを生み出す新たなスター選手は現れるのだろうか。

クイール編集部 ◯文 text by Queel
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この記事へのコメント()

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匿名ユーザー
2017/12/26 12:31

ウォードもっと人気あると思ったんだけどなぁ

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