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5月6日に行われる巌流島についてイチから調べてみての、見どころを紹介。やはり谷川イズム満載の大会だった!?

2017/05/02 13:48

(C) 巌流島

5月6日(土)に舞浜で行われる「巌流島 WAY OF THE SAMURAI」。菊野克紀vsアンブリッツなど、「無差別」を売りにした現代格闘技とは一線を画したこの大会をイチから調べて見どころを紹介してみました。

巌流島について

旧K-1の顔だった谷川貞治がプロデューサーを務める「巌流島」。

8メートルの円形の闘技場から1Rに3回場外に押し出すと勝利になるなど、現代格闘技の方向性とは逆行した異質なイベントというイメージと、時折話題になった試合を見るくらいで、実のところこれまで本格的にウォッチしてきたイベントではありませんでした。

それでも「菊野克紀vsジミー・アンブリッツ」など、反射的に気になってしまうマッチメイクがされていたり、観客動員数もそこそこ記録しているのを見ると、真面目に巌流島を1度くらいは調べてみようかと思い、この記事を書くに至りました。

既に巌流島に詳しい方には新鮮味のない情報かもしれませんが、"何となく知っている"くらいの方を対象にしています。

妙にメジャー感がある

公式ウェブサイトを見ると、しっかりお金をかけてデザインやシステムが作り込まれており、ポスターもかつてのPRIDE武士道やDREAMを思わせるようなクオリティの高いデザインになっています。

外観からアングラ感は感じられず、むしろ「メジャー格闘技」らしさを取り入れており、装いだけを見れば格闘技の中心であるかのような錯覚さえ覚えます。

コンセプトやマッチメークを現代的に見ると完全に色物興行のようにも感じますが、観客動員を見るとそれなりに多く、概ね2000人以上を動員しているのは意外でした。

実際にどれほどが一般販売の比率なのかは不明ですが、2015年7月の両国大会は4300人を動員しており、TDCホールを満員にするレベルの集客力はあるようです。これを素直に受け取ると、国内の多くの格闘技団体よりも高い集客力を持っていることになります。

(※ただしSNSの投稿を見ると客入りが寂しいという意見が多いので、実際はもっと少ないのかもしれません)

本音丸出しのメディアサイト

巌流島はサイト内に「ブロマガ」というコンテンツを用意しており、通常の団体ならば対戦カードの決定など、客観的な事実を述べるに留まりますが、巌流島は本音丸出しのメディアサイトのようになってます。

例えば『UFCともRIZINとも違う見事な世界観! これは本当に高視聴率いけるかも』という記事では、こんな大胆な表現をしています。

偏狭なマニアやガチンコ原理主義者には申し訳ないが、お茶の間大衆は世界ランキング上位の激突カードを求めているわけではないとはっきりしたばかりだ。

12月17日、ディファ有明にてDEEPとWSOF-GCの対抗戦が開催され、バンタム級王者に認定された大塚隆史が「年末のRIZINに出る所、アーセン、才賀、こんなのより俺が全然強いと思っています。簡単に倒せますんで、榊原さん、試合組んでください」と吠えていたが、「大塚って誰や?」と言われたらどうするのか。

その才賀紀左衛門が、無名の南アフリカ人選手をKOして、あびる優ちゃんとリング上でKISSして魅せてテレビ番組が成立するのだ。

テレビコンテンツとしての格闘技を分かりやすく表現した文章とは言え、ここまでストレートに書けるのは世界広しと言えども巌流島だけかもしれません。

ただし共感できるのは訓練された格闘技ファンだけで、ティーネージャーからはほとんど共感を得られないような表現ばかりが並んでいます。

これは巌流島のマッチメークにも現れていて、全ての試合に何かしらのテーマが設定されており、「トップコンデター同士の約束された一戦」という試合が組まれることはありません。

素で「刃牙」の世界を演じてる?

現代において「生身の人間の強さ」を求めるコンテンツの代表格といえば、チャンピオンで連載中の「刃牙」でしょう。刃牙ではボクサーやキックボクサーが作中で簡単にやられる弱キャラとして、空手や合気道といった武道キャラが強キャラとして描かれているのが特徴です。

そんな世界観を象徴するかのように、巌流島で新たにデビューするシビサイ頌真は「全身武器化の鍛錬」という刃牙の世界のようなトレーニングを行っていることを明らかにしています。

MMAのセオリーとはまた違う独自の体の使い方や、効率よく相手に力を伝える方法などを教えていただいていて、すごく勉強になっています。急所の突き方であったりとか。

あと倉本塾といえば、拳やスネを固くする部位鍛錬が有名ですよね。倉本先生みずから考案された巻き藁や砂袋の器具を使って「全身武器化」の鍛錬をしています。

続いてUFCにも参戦していた菊野克紀もこんな喧嘩論を語っています。

巌流島は〟ケンカの強さ〝を目指してるんだ。

(略)

下からの寝技は下がコンクリートなどの硬い地面だったらかなりリスクが高い。頭や顎をちょっと押されただけで深刻なダメージを負う。というか下がマットや畳や芝生などの柔らかい地面という方が特殊な状態だ。

ガチ甲冑合戦で距離が近くなったから、組みついて得意のサバ折りでテイクダウンをしたら、相手は倒されながら短刀を抜いていて刺された。相手が何を持っているか分からない場合は組むのはリスクが高過ぎる。

(略)

ケンカが強いのがMMAなら、僕にとって巌流島はMMAだ。

このように「MMA=喧嘩の強さ」という、あたかも刃牙の世界のような発言を残しています。

もちろん喧嘩の強さを求めるのが間違っていると主張したいわけではありません。成熟化の方向に進んだ格闘技界の流れをリセットするようなスタンスを取っているのが、巌流島のオンリーワンな差別化ポイントになっています。

マッチメークを紹介

さて前置きが長くなってしまいましたが、これらが巌流島のコンテンツを一通りチェックして感じた特徴になります。

続いて5月6日に行われる試合のうち、とりわけ巌流島チックな試合をピックアップして紹介していきます。

引きこもりの陰キャラ vs チームドラゴンの新エース

(出典: 巌流島イベントページ)

北井はチームドラゴンの新エースで、初めて前田憲作代表と会った時にはタメ口だったというヤンチャなキャラクター。

対照的に原は「引きこもりの陰キャラ」を自称する、実戦空手という何でもありの空手を経験した選手。インタビューではこのように陰キャラのパーソナリティを売り出していたのが印象的です。

俺みたいな陰キャラのヒッキーが頑張ってるっていうので、こんなやつでも必死に闘ってんだから俺らも頑張ろうって思ってもらえたらなと願って、今生きてますんで。

僕は友達がいないので、あんまりチケットは売れてないんですけど、このインタビューを見てくれた方が興味を持ってくれて、会場に来てくれたら嬉しいです。よろしくお願いします。

(出典: https://ganryujima.jp/archives/7594)

「ヤンチャ vs 陰キャラ」「キックボクシング vs 実戦空手」という見立てが先行した注目の試合です。

てっきりチームドラゴンはキック団体に乗り込むのかと思いきや、巌流島という飛び道具に食いついたという見方も面白かったので紹介します。

「新・格闘王伝説」 vs ボビー軍団、アフリカ部族格闘家

(出典: 巌流島イベントページ)

シビサイ頌真は谷川貞治曰く「20代の前田日明を見てるよう」という日本人離れした体格をもつヘビー級の選手。もともとK-1の新しい日本人エースに据えようとしていたようですが、FEGが倒産したことでその話は流れ、今になって巌流島のエース候補として浮上してきました。

ビワコはボビー軍団で、アフリカで荒縄を巻いて戦う部族格闘技の選手。今は日本に住んでいて、ボビーに弟子入りしたという名目になっています。

知名度のない両者とはいえ、何となく気になってしまう巌流島らしいマッチメークです。

小見川道大 vs 115kgのキックボクサー

(出典: 巌流島イベントページ)

小見川はかつて戦極フェザー級のエースとして活躍、DREAM・UFC・DEEPなどを経て昨年から巌流島に出場しています。

対する楠ジャイロという選手は、115kgスーパーヘビー級のキックボクサーでブラジル人ですが、日本在住でJ-NETWORKヘビー級王者に輝いたこともあります。

小見川自ら望んだという触れ込みで、体重差およそ50kgの無差別級マッチに挑みます。ちなみに下で紹介していますが、小見川の相手も当初「ミュータント系」の選手が予定されていたそうです。

菊野克紀 vs Mr.スーパーヘビー、ジミー・アンブリッツ

(出典: 巌流島イベントページ)

三日月蹴りの菊野克紀が、ある意味でスーパーヘビー級を象徴するジミー・アンブリッツと対戦。この試合がメインイベントになります。

海外では「元UFCファイターの菊野がこんなクレイジーな試合を挑む」という反応が一部あったようで、このツイートを運営自ら紹介しています。

ちなみに小見川含め、菊野の相手は以下のような「ミュータント系」の選手たち3人が候補になっていたようです。

(出典: 巌流島ブロマガ)

ちなみに『突然変異体』を意味する「ミュータント」という失礼な言葉は、巌流島自ら使っており、これらの選手を候補に選んだのは当然というべきかプロデューサーの谷川貞治です。

ただしこれら選手は格闘技の試合経験はなく、もはや無差別感があれば何でもいいのかというマッチメークをしようとしたそうですが、結果的に小見川、菊野ともに格闘技経験のある選手を希望。

結果的に小見川の相手はヘビー級キックボクサーに、菊野の相手はアンブリッツになっています。

アンブリッツは実はジョシュ・バーネット、セルゲイ・ハリトーノフ、ジェフ・モンソンら世界のトップファイターと対戦しており、経験豊富なアンブリッツをどのように菊野が料理するのかは確かに気になる試合ではあります。

イベント開催概要

さてこの巌流島は5月6日(土)に、千葉県浦安市の「舞浜アンフィシアター」で行われます。テレビではCS放送の「フジテレビ ONE」にて当日生中継されるとのこと。

SNSでは毎回客入りを心配する声が恒例となっているようなので、今回は賑やかな客席になることを願っています!

クイール編集部 ◯文 text by Queel
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