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不可思インタビュー。スーパーライト級トーナメントの主役が、"勝利至上主義"健太と事実上の決勝戦に臨む。

2018/02/10 17:17

KNOCK OUTが2年目を迎える2018年の第1弾興行『KNOCK OUT FIRST IMPACT』が大田区総合体育館にて2月12日(月・祝)に開催される。

大会1週間前より行ってきた連続インタビュー企画も本日で最終回となるが、最後にスーパーライト級トーナメントの顔である不可思のインタビューを掲載する。

不可思といえば端正なルックスに攻撃的なファイトスタイルを併せ持つ人気ファイターであり、2月大会から開幕するKNOCK OUTスーパーライト級トーナメントの参戦選手の中でも、最多5度の出場を誇るレギュラー選手だ。

昨年は階級を一つ落としてライト級トーナメントに臨んだものの、勝次との6度に渡るダウンの応酬の末に1回戦敗退。それでも適性階級のスーパーライト級に戻して3連勝を収めたことで、改めてその地力の高さを証明した。

トーナメント1回戦での健太との対戦は「事実上の決勝戦」とも呼ばれているが、堅実な戦いで勝利を追い求める"勝利至上主義"である健太に対して、不可思は激しい打ち合いを好む激闘派ということで対照的な両者だ。健太との対戦に向けてどのような意気込みで臨もうとしているのか。

クレバーな部分を持ちつつ、盛り上がる試合をしたい

ーー昨年は仕事を辞めてキックボクシングに専念するようになったそうですが、生活はかなり変わりましたか?

生活は変わりましたね。選手として生活できているので練習は充実していますし、競技を中心にして練習ができています。

スケジュールを自分で組み立てられるようになったので。

ーー仕事を辞めたのはいつ頃ですか?

ライト級トーナメントの前ですね。4月に水落選手と対戦して、その後くらいです。

ーーキックボクシングを専業でやることになったきっかけは?

トーナメントに懸けたいという気持ちが強かったので、どうせやるなら中途半端にやりたくなかった。

それまで働いていた会社は競技の事に対して凄く理解があって、会社としても凄く応援してくれていて練習のことも考えてくれている会社でした。

でも100%競技にかけたいというもどかしい気持ちもあったんですよ。仕事は仕事で頑張りたいんですけど、自分の中では競技が一番にあって。

家族を食わせていかなければいけないということで正社員になったんですけど、でも東京にはキックボクシングをしに来ている訳じゃないですか。それで自分の中に葛藤がありました。

自分が試合をどんどんしたくても正社員だとスケジュールを空けて試合を入れてはいけないじゃないですか。そういうのもあったりして。

その当時のファイトマネーだとそれだけでは食っていけるのかは分からなかったんですけど、これからの試合の全部を勝っていくことを考えたらなんとかなるなと思ったんですよ。

全部に勝つ前提なんですけど。周りからは「負けたらどうするのか?」って言われたんですけど、それは考えてなくて、まあ死にはしないだろうって。

ーー不安はなかったのですか?

不安もありましたけど自分は楽観的なので。これまでなんとかなるだろうで生きてきたので。まあ、それは今も変わらないんですけど(笑)。

でも一人だとお金がなくなっても最後はジムで寝れば良いだけなんですけど、家族がいるので何とかするしかないじゃないですか。だから仕事を辞めてからはこの競技でどうやって生きていこうと本気で考えるようになりましたね。

それまでは競技のほうで収入が増えなくても、普通に仕事をしていれば別に生活できるのでそこまで考えていなかったんですよ。

でもどうやって競技で収入を増やすかみたいな最低限のことを考えるようになりましたね。

ーー専業になって練習の質にも違いはありましたか?

練習の時間は働いていたときより増えたのは間違いないです。でも質に関しては仕事をしていたから良くなったというのが大きかったですね。

仕事をしていると練習時間が削られているので、その短い時間の中でいかに自分が成長するかというのを考えたら頭を使って練習する必要があるんですよ。

何となくではなくてテーマを決めて考えながらやるようになった。それが仕事をしているときに身につきました。

それが練習を中心になっても続けられているので、だから仕事を辞めて練習の密度が上がった訳ではないです。

仕事をする前はクロスポイントでインストラクターをしていてその時も練習が中心の生活だったんですけど、練習の時はそこまで頭をつかっていなくて漠然としていた感じだったんですよ。

仕事をして練習時間が短くなったときにどうしようってなって練習に集中できるようになったので。その経験があって仕事を辞めたときに密度も量も前に比べていい形で練習できるようになりました。

ーー結果的には仕事を経験して良かったと。

良かったですね。仕事をしていたおかげで分かったこととか良くなったことも一杯あるので。

僕は前の仕事が初めての正社員だったんですよ。それまでずっと試合をしながらのバイトだったので良い経験になりました。

ーー仕事を辞めて参戦したライト級トーナメントでしたが、1回戦で敗れてしまいました。

最初は凹みましたけど、もう仕事は辞めているので、その先も何とかするしかないじゃないですか。

なので3日くらいで次に切り替えました。

ーー4回のダウンを奪われる激闘の末のTKO負けでしたが、2ヶ月後の8月にはもう復帰戦を行いました。これは焦りもあったのでは?

そうかもしれないですね。今よりファイトマネーも少なかったので、なおさら試合をしないとという気持ちもありましたし。

一人だったら疲れたから休みたいとか、その間にあれしたいこれしたいとか言えますけど、家族もいますし試合をするしかないというか。試合が仕事なのでそれはやっていかないと。

(勝次とのトーナメント1回戦は、敗れたものの年間最高試合に選ばれるほどの熱戦となった)

ーーリングに上がるときの心境にも変化はあるんですか?

それはあまり変わらないですね。仕事を辞めたからどうこうと考えるのは練習の時だけで、これで食っていかなければいけないという感覚ですね。

追い詰められているっていうのはなくて楽しくやってます。ストレスはないですね。好きなことをやっているだけなので。体はキツイですけど格闘技は好きですし。

今は思いっきり練習して休むという、競技に集中できる環境にありますから。

ーー昨年の1年を振り返ると仕事を辞めて競技に集中したという判断は正しかったということですね。

良かったですね。仕事だけだったら思いきり頑張ればいいんですけど、自分が本当にやりたいのはキックボクシングだと分かりきっていることなので。

そこで踏み切ったのは良かったですね。バカなのかもしれないけど(笑)。

そういう状況になったらまた応援してくれる人も出てきたりとかでなんとかなっているので。

ーーそういえば不可思選手は仕事を辞めたことで確定申告は個人で進めているそうですね。

全然進められてないですけど(笑)。(※記事掲載時には終了したとのこと)

ーー職業欄ってどう書いているんですか?

「格闘家」ですね。なんか保険で職業の欄をこの前聞かれたときに「キックボクサー」って言ったんですよ。

そうしたら「ボクサー」という選択があってボクサーのところに入れておきますと言われましたね。

ーーボクサーはあるんですね。

そこはボクシングの凄さですよね。ボクサーと言えば一般にも分かりやすいので。でも最近は意地を張って"キックボクサー"と書くようにしています。

ーー以前はどう書いていたんですか?

正社員で働いていたときは会社名で、それ以前にインストラクターのバイトをしていた時はインストラクターですね。

ーーじゃあキックボクシング専業になって初めて職業欄がキックボクサーになったと。

そうですね。それで食ってるので。

ーーそれが去年の一番の変化ですね。

そういうプライドみたいなのは持っています。

ーー話は移りますが昨年は6戦5勝1敗で、1敗もKNOCK OUTの年間ベストバウトに選出されましたし、客観的に見ると良い1年だったと思います。

そうですね。

ーーそんな中で2018年はスーパーライト級トーナメントへの参戦が早々に決まり、早くも2月から試合となりました。このトーナメントは不可思選手にとってどのようなテーマになるのですか?

スーパーライト級トーナメントをするということは今年は俺の年にしなくちゃという気持ちですね。俺の色は赤だと思ってるんですが、ベルトの色も赤だし俺のものにするしかないですね。

ーーあれ?でも今日は金髪じゃないですか。

試合の時は赤なので大丈夫です。今、染めても2日くらいですぐに色が落ちてピンクみたいになってしまうんですよ。なので直前に美容院で色を入れます。

汗をかくだけで落ちてきますからね。

(昨年の両国大会では赤髪での登場となった。)

ーーじゃあ試合でも後半は赤い汗が流れてくるかも。

ちゃんと見たら赤い汗にみえると思いますよ。タオルとかも真っ赤になりますし。

ーートーナメントのメンバー8人が決まりましたが、どんなトーナメントになりそうですか?

激闘が多そうですよね。

ーー激闘といえば去年のライト級トーナメントが盛り上がり、内容のハードルが上がっている中で優勝候補としてのプレッシャーはありませんか?

プレッシャーはないですね。まあ、今のところ他のカードは意識していないです。2月の試合だけで。

ーー2月の1回戦では健太選手との対戦になりました。階級を落としてくる健太選手は昨年の不可思選手と被らないですか?

全然ないです。体重を落としているだけです。考え方もファイトスタイルも全然違いますし。

ーー会見の時にはどっちの試合が面白いかという論争もありました。

僕と健太選手が言ったところで意味が無いので、その答えを決めるのはお客さんですよ。でもおそらく健太選手のほうがつまらないですよね。

ーー健太選手の試合は玄人好みというかクレバーですよね?

クレバーだとは思いますし、実績もメンバーの中で一番ありますよね。そういう試合をしますよね。

ーー激闘派の不可思選手とクレバーな健太選手では噛み合わない試合になるのでは?

面白い試合をしようというのは向こうは思ってないので、たぶん僕が熱くなって強引に入ってくるのを待っていると思います。

でも自分はお客さん目線的につまらない試合をしたくないというのもありますし、自分自身が試合に楽しみたいって気持ちがあるので、戦ってみないとどうなるかはわからないですね。

ーー今回はトーナメントの優勝候補対決として見られていますが、組み合わせはどう思ってますか?

トーナメントで言ったらやりづらさは一番あると思うんですよ。なのでどうせやり辛いならさっさとやったほうがいいです。

健太選手は実績もあるし美味しい相手だと思っているので。お客さん的にも盛り上がりますよね。健太選手の試合は面白くないけど、対戦カードとしては面白いので。

(1回戦で対戦する健太は、激闘派揃いのメンバーの中で「勝利至上主義」を貫いている)

ーー健太選手から「ギラギラギラギラ、ギラ男くん」という呼び方をされていました。心理戦が早くも始まっているのかなと。

健太選手らしいなって。何とも思わないです。

ーーあと健太選手はこの一年で肌が白くなりましたよね。これまで褐色だったのでそこは気にならないですか。

あまり焼きすぎるとお肌に悪いですからね。そこは良かったんじゃないですか。

ーー会見での心理戦もありましたし、試合当日は黒くしてくるなんて可能性もあるのではないでしょうか?

さすがにそれはヤバイっすね。メッチャ動揺すると思います。

ーー健太戦をクリアすれば6月の2回戦、8月の決勝と続きますが、決勝は誰が来そうですか?

勢いのある水落選手が来ると思いますね。

ーー再戦じゃないですか。

秀樹選手の可能性もあると思いますが、僕としては水落選手に来てもらったほうが面白いと思っています。

この前はカットのTKO決着で終わって、スッキリとは勝てていないですから。あの時の自分と今の自分は違うので、もう一回やりたいと思いますね。

ーー去年の不可思選手の試合は激闘が続きましたが、今年もそこは変わらなそうですか?

殴り合うのが好きなので、そうなりそうですね。クレバーに戦ったほうが勝率が高くなるのは分かるんですが、勝つことばかりを求めてもファンから見た試合はつまらなくなりがちだし、自分自身もつまらない。

勝たなきゃいけないのは当たり前にあるけど、冷静さを保ちながら熱さは持ってないと。

身内の人は「試合がつまらなくても勝ってくれればいい」と言うんですけど、でもお客さんのために試合をしているのもあるし、自分自身も負けるリスクがあったとしても楽しいほうがいいと思う。

今年はクレバーな部分を持ちつつ盛り上がる試合をしたい。自分自身が楽しめる試合をすればお客さんも楽しめると思うので。

ーー最後に2月に向けた意気込みをお願いします。

スーパーライト級のベルトを勝つために1回戦はしっかり勝つので、熱い応援をお願いします。

不可思プロフィール

1991年6月17日生まれ、26才。

端正なルックスに、攻撃的なファイトスタイル、野心を全面に押し出したキャラクターから人気が高く、KNOCK OUTではレギュラー選手として定着し、2017年には5戦こなして4勝1敗と好成績を収めた。

昨年には階級を落としてライト級トーナメントに参戦。1回戦で勝次との激闘の末に敗れるが、KNOCK OUT最多となる6度のダウンの応酬となり、年間表彰ではベストバウト賞に選ばれている。

適性階級となるスーパーライト級では2年以上負け無しで、KNOCK OUTスーパーライト級トーナメントでは、1回戦から事実上の決勝ともされる健太との対戦に臨む。

クイール編集部 ◯文 text by Queel
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この記事へのコメント()

Yu5vhm2x
大澤 辰郎
2018/02/10 21:13

クロスポイント吉祥寺は、K-1に日菜太、ノックアウトにT-98、小笠原瑛作がいる。
大泉に不可思選手と浜本キャット選手がいる。
ネクストレベルジムは、小林愛三選手がノックアウトで443選手がクラッシュに出てる。

これらで、トライハードジム問題に疑問が。

ホントどうしたんだろう。

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