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清水俊一インタビュー。元UFCの清水がラウェイに初挑戦。無敗の強敵と真っ向勝負の殴り合いへ。

2018/02/19 18:39

2月21日(水)に後楽園ホールにて開催される『ラウェイinジャパン7 勇気~YUKI~』で、清水俊一(33)が人生初のラウェイに挑戦する。

ラウェイと言えば、ムエタイに似た競技ながら「地上で最も過激な格闘技」と称されるように、拳にはグローブを付けずにバンテージのみで殴り合い、肘打ちはもちろん、頭突きが許されるルールを採用している。さらに決着方式は判定がなく、KOかドローのみという完全決着を求める競技でもある。

清水は2000年代にはZSTの主力選手として活躍し、2014年には一戦だけUFCに出場した経験もあるベテランのMMAファイターだが、柔道をベースにグラウンドを得意とする選手だけに、立ち技格闘技であるラウェイ挑戦は意外ともいえる選択だ。

さらに今回の対戦相手であるトゥン・ルイン・モー(ミャンマー)は24戦して14勝10分と無敗の戦績を誇っているほか、KO以外は全てドローというルールを考えると非常に高いKO率を誇る。

MMAでも打撃戦を好んで行っていないと話す清水にとって、対戦するモーは危険すぎる相手とも言えるが、33才を迎えた清水がなぜこのタイミングでラウェイという過激な競技に挑戦したのかをテーマにインタビューを行った。

ラウェイの強豪と人生初の打撃で真っ向勝負へ

ーー清水選手は新宿で「SOS団」という名前の練習会をされていますよね。これはアニメから取っているんですか?

「涼宮ハルヒの憂鬱」(※2006年に放送された人気アニメ)ですよね。これは僕が名前を付けたのではないんですけどね。

これは東日本大震災の後に練習場所だった新宿スポーツセンターが使用できない時期があって、その時に佐野哲也さんとよくTwitterで絡むようになっていたんですよ。

それで佐野さんと練習しようってことになって、それで知り合いも含めて集まるようになり今にいたるって感じです。

練習会が始まった当初に名前を付けようってことになって、僕は「じゃあ任せます」って感じにしたらこの名前になっていました。僕もサブカルは好きなのでいいんですけど。

でも今は「佐野哲也と大げさにヨイショする佐々木さんのチーム」みたいな感じで略してSOSとなってますね。

ーー清水選手はアニメ好きなんですか?

昔はよく見ていたんですがここ最近は狙ってこれを見るというのはしないですね。5,6年前まではガッツリ見ていたんですが、最近は触りだけ見るだけなので突っ込まれるとわからないですね。

ーー清水選手といえば、弟で格闘家の俊裕選手がZSTの仮面ライダーとして試合に出場していますよね。

あれは本当ですね。次男坊なんですけど今もライダーの映画を見に行っていますし。

自分も昔は見ていたんですけど朝の練習時間と被るようになって見なくなりました。家のテレビが録画できないので…何となくは知っているんですけど。

ーー清水選手も昔は仮面ライダーが好きだったんですね。

今でも好きですけどテレビの前に座って30分見るのはなかなかできていないですね。

ーー何ライダーが好きなんですか?

世代としては仮面ライダーブラックとかRXだったんですけど、20歳すぎて仮面ライダーWとかフォーゼとかを見るようになりました。

ーーサブカルの流れで言うと、有名なフレーズ「今日も一日頑張るぞい」をTwitterでよく使っていますよね。

『NEW GAME』というアニメで使われるセリフなんですけど、見ているときはなんとも思わなかったんですけど、知り合いの人が「今日も1日頑張るぞい」って書いていて、これは良いフレーズだなって。

まあ僕が使うときはだいたい昼過ぎになってしまうんですが。

ーー朝は少し遅い時間なんですか?

いや早く起きる日もあるんですけど、だいたい忘れてしまって昼過ぎに書くみたいな感じになってますね。

やっぱり書かないといけないかなって思って。ネットの流行りの言葉には結構敏感です。

ーー今は『ポプテピピック』(※シュールな内容が話題のアニメ)が流行ってますが、清水選手もよくそのネタを使っていますよね。

初期の頃から読んでいたんですよ。作者の方の存在は漫画が始まる前から知っていたので。漫画が始まってアニメ化もされましたけど相変わらずクソだなって思いながら。

ーーそういえば清水選手はポケモンのゲーム実況が好きだったということですが、ご自身でもポケモンはプレイするんですか?

今はゲームをあまりしなくなったんですがポケモンだけは続けています。

ーーポケモンはストーリーをクリアするだけの人と、レートバトルもする人に分かれるそうですが、清水選手はどちらなんですか?

僕はレートバトルもやってました。レベルを50に揃えて戦うんですけど、昔は真剣にレートバトルをしていたんですが、一度データが飛んでしまってやる気をなくして、今は遊びで適当に戦うようになりました。

ポケモンは将棋みたいに奥が深くて、上手い人は4手、5手先を読んで戦っているんですよ。だから持っているポケモンが強くても勝てないから面白い。

ーー格闘家もポケモンをやるんですね。

僕の周りには何人かいましたね。でもパッケージよりポケモンGOのほうが多いですね。

ーーようやく本題に入るのですが、今回は初のミャンマーラウェイ挑戦ですよね。元UFCファイターがラウェイに出るのは史上初だと思うんですが、なぜ挑戦することになったんですか?

僕は総合格闘技で初めて海外で試合をしたのがカザフスタンで、その試合は噛ませ犬で行ったんですが、勝ってしまってベルトを貰ったんですよ。バンタム級でやってたのにフェザー級でやらされて。

そこでブーイングはなかったんですけど試合前は僕の応援は一切いなくて。でも勝ったら観客が写真を撮ってくれと沢山の人が来て。それで格闘技って結果を出せば国は関係ないんだなって思って。

そこから海外に行きたいなって思う気持ちが強まったんですよ。その年の12月には弟のライダーがリトアニアで試合をすることになって付いていったら、弟がタップしていないのになぜか突然寝技で負けにされちゃいました。

日本ではあり得ないことが起こる奥の深さがあるんだなっていうのがわかったんです。

ーー海外の面白さがわかってきたという流れですね。

その次の年にはZSTで一緒に戦っていた選手に「タイに練習しにいこう」と勝手にチケットを取られて、一緒に2週間タイに行くことになったんですよ。

何か言っているなと思っていたら、「はい、取りました」って練習が来てマジですか…って。

当時はバイトをしていたんですが、格闘技を優先させてくれるところだったので、「すいません。これ断るとヤバイので…」って説明したら、「いいよ。練習しておいでよ」って言って貰えて。

ーー無茶苦茶な話ですね。タイのどこに行かれたんですか?

プーケットにあるプーケットトップチームですね。通りのすぐ前にはタイガージムがありました。

ーーどちらも海外から有力選手が出稽古に訪れる有名ジムですね。

どちらも楽なんですよ。宿泊施設もあってそこで寝て練習してを繰り返せるので。お金も1ヶ月で月謝は3万円くらいなんですけど、ホテル代もそのくらいなので食費を含めても1ヶ月10万円くらいで住むんですよ。

なので今度は自分1人でも行きたくなって色々調べてみると、9月の半ばくらいだと10日間でホテルや飛行機など全部含めて5万円くらいでいけることがわかったんです。

ーー海外での練習は予算がかかるイメージなんですが、タイは安いんですね。

そうですね。あと欧米の人は1ヶ月とか仕事を普通に休めるみたいで、ジムには色々な国の人が来ていたので楽しかったですね。

ーーそれで海外に興味を持ったという感じですか。

特にアジア圏のご飯を食べるのが好きだったんですよ。そんなこともありアジアの格闘技にも興味を持つようになったんです。

タイにはムエタイがあるじゃないですか。じゃあ他の国にはどんな格闘技があるんだろうって。それで調べたらカンボジアやラオスにもムエタイに近い格闘技があって。

そこでミャンマーにはあるのかなって調べたら、ラウェイがあることを知ったんですよ。それで見たらステゴロで殴り合っていて、これはやりたくないなって思ったんですよ。

ミャンマーには行く機会はないと思っていたんですが、ここ最近は日本でラウェイのイベントが始まって、見ていたら面白いなと考えが変わって。

そうこうしていたらZSTの試合が終わった後にオファーが来たので、興味も高まっていたし、挑戦してみようと受けました。

ーーでもグローブなしで頭突きありというルールは怖いですよね。

そうですね。ストリートファイトなんてやったことがないので、頭突きを人生で使ったこともないですし。

ーー怪我のリスクなども高そうですが不安などはなかったんですか?

怪我はUFCで眼窩底骨折を経験しましたし、この前にフィンランドで戦った試合でもヒジで眉毛の辺りを切られたりもあったので。

もう格闘技は怪我をするものだという認識もあり、怪我をするのは当たり前になっているんですよ。だからラウェイに出ることも問題ないです。

ーー今回は新しい挑戦ですよね。初めてのルールですし。立ち技にも自信はあるんですよね?

立ち技に自信はないですね。元々総合格闘技を始めたときも打撃で倒してやるという気概は一切なかったです。

元々柔道をやってきたので、総合では投げて抑え込んで一本をとるということしか頭になかったので。だから殴ったり蹴って勝つという思いは今でもないです。

ーーその中で立ち技に挑戦する意義は何でしょう?

ミャンマーラウェイの選手ってハートが強い選手が多いんです。(一方で)日本人のほうが栄養学などを知っている分、身体の強さがあるのは間違いないんですよ。

でもあの人達はコーチに言われたことをひたすら一生懸命やったりして、ハートが強くなっていると思うんです。

しかも今回の相手はラウェイで負けたことがない選手なんですよ。しかもラウェイは5R終了になれば引き分けなんですが、20戦ほどして14KOもしている。

これは総合でいったらパーフェクトレコードくらいの価値があるそうなんですよ。その実績を聞かされたら僕も恐怖を感じますよね。

僕はそんな相手にどこまで立ち向かっていけるのか、ハートの強さが問われる試合になりますよね。

(清水の対戦相手となるトゥン・ルイン・モーは24戦14KO10分と無敗の戦績を誇る。画像はILFJ公式サイトより。)

ーー気持ちの部分を試す試合になると。

試したいですね。総合格闘技ルールでならごまかしながら戦って、怪我なく試合を終えられると思うんですけど、今回はラウェイなので。

果たして専業でやっている選手のハートに自分がどこまで通用するのか。

ーーあとラウェイの試合は拳にバンテージを巻くのみの戦いじゃないですか。これは何か違いがありますか?

グローブの場合は重さで脳を揺らして効かされてしまうんですが、バンテージの場合はゴツゴツしているので痛いのと効かされるのが同時に来る感じですね。

あと今回はないとは思うんですが、ラウェイの選手はバンテージを水浸しにしてくるんですが、それで拳が重くなって威力が凄く増すんですよ。

最近の試合ではないんですけど、過去にあった日本人選手との試合では、水をつけて固めているから水が凄い飛んでるんですよ。これはムエタイの選手でもやってる選手がいるので気をつけたい。

あとグローブを付けずに迷いなく振ってくるのはあっちなのでそこは怖いですよ。何度も言いますが怖いか怖くないかで言われたら怖いです(笑)。

ーーミャンマーで無敗の選手が拳で殴ってくるとなると清水選手も拳で抵抗するしかないですよね。

そうですね。それでも俺は抵抗するで。拳で。

ーーおお!!どこかで聞いたことがあるような。

あれは拳合わせるときにガシガシ音鳴ってましたけど痛いですよ。拳の強さを感じます。

僕も今回は拳で抵抗したいですよね。「33歳、拳で」って感じですよね。

年齢的に行ったら僕の対戦相手は10代なので、年の差を考えたら拳どころじゃすまないですよ。

ーー拳じゃすまない!?

頭突きとかもしたいですよね。今はどうやったら頭突きができるのか検証してます。とりあえず真正面でやると額が割れちゃうので側面をぶつけるように気をつけています。

角ばった部分で下からガンとやるのがいいらしいです。

ーーミャンマーラウェイの経験者とトレーニングしているんですか?

それは喧嘩の技らしいです(笑)。喧嘩士の人とかに。あとは現地でラウェイのタイトルを獲った金子(大輝)選手にアドバイスを貰いました。

とにかくラウェイは下がったら疲れるから前に出ろと。向こうの選手は引くとどこまででも追いかけてくるからって。

ただ相手がどこまでプレッシャーが強いか分からないですし、パンチを貰ったときにどれくらい効くのかも分からない部分はあります。

ーー初挑戦でのラウェイではどんな戦い方をしたいですか?

言われた通り、下がらないようにはしたいんですけど、元々が足を使って戦うスタイルなので、それが実際にぶつかり合いでどこまで前に出られるのかっていうのはあります。

ーーこれまでの色々な国で試合をしてきて、海外選手との対戦には慣れてますよね。

相手は日本に殴り込みにきているので凄いですよね。

海外から来て試合をする人間はそれだけでも凄い奴だと思っています。だから自分もミャンマーに一人で殴り込みに行ってみたい気持ちもあります。

ーーミャンマーにラウェイで乗り込むのも想定されているんですね。

行きたいですね。旅行でも行きたいくらいですよ。

もちろん総合格闘技の試合がベースになるので、ミャンマーに住んでラウェイ一本で頑張るというのはできないですけど。

ーー最後にハートの強さを確かめるというテーマをもった今回の試合ですが、今後にはどうつなげていきたいですか?

今後の格闘技人生の為に喧嘩ができるようになりたいですね。今までやって来なかったどつき合いがしたい。

今までは相手が来たのを捌いて当てるという戦いだったので、今回は相手が来たのに真っ向勝負で喧嘩をしたいです。

30過ぎて何を言ってるんだと思われるかもしれないですけど(笑)。人生で殴り合いをしたことがないので。

あ、あと宇留野代表からもしプロ志望とか練習したい方がいたら宇留野道場に来てくださいとメッセージを貰ってきました。僕も練習を教えるので、いつでも待っています。

清水俊一の人生初となるラウェイ挑戦は2月21日(水)に後楽園ホールで開催される『ラウェイinジャパン7 勇気~YUKI~』にて行われる。24戦無敗、高いKO率を誇るトゥン・ルイン・モーを相手に真っ向勝負を行うと語る清水の戦いぶりは必見だ。

イベントの模様は21日(水)18時15分(予定)より『AbemaTV 格闘チャンネル』にて生放送される。

クイール編集部 ◯文 text by Queel
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