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レミー・ボンヤスキーの現役復帰戦がメルヴィン・マヌーフとの4度目の再戦に決定!10月29日にオランダで実現。
現役復帰宣言をしていたレミー・ボンヤスキーの復帰戦がついに決定!10月29日にオランダでメルヴィン・マヌーフと4度目のノスタルジックな対戦を迎えることになります。
「レミー・ボンヤスキーvsメルヴィン・マヌーフ」が正式決定
K-1ヘビー級で3度の優勝を誇る、キックボクシングのレジェンドであるレミー・ボンヤスキーの3度目の現役復帰がついに決定しました!
オランダの新興格闘技団体の「WFL」がメルヴィン・マヌーフとレミー・ボンヤスキーの4度目の対戦を正式に発表しています。

(出典: https://www.worldfightingleague.com/blog/events/zo-29-okt-wfl-final-16-manhoef-vs-bonjasky/)
レミー・ボンヤスキーもメルヴィン・マヌーフも共に41才を迎え、これまで数々の激闘で世界中のファンを魅了してきたレジェンド選手ですが、レミーの現役復帰戦として10月29日に4度目の対戦が実現することになりました。
両者はこれで4度目の対戦となる
K-1で3度王者に輝くなど、今や競技を代表するレジェンド選手の一人となっているレミー・ボンヤスキーに対して、メルヴィン・マヌーフは身長173センチの小さな体で強大な敵と激闘を繰り広げてきたことで記録よりも記憶に残る選手です。
両者はこれまで3度対戦していますが、地上波で中継されたのは最も低調に終わった3度目の対戦のみということで、これまでの経緯についてあまり知られていないかもしれません。これを機に両者のキャリアと共に過去の対戦を振り返っていきましょう。
レミーが新星として脚光を浴びた後に1度目の対戦を迎える
レミーは2001年にK-1に初参戦し、初来日となったK-1サバイバルにて、前年度準優勝で当時全盛期だったレイ・セフォーと対戦。
当時無名選手だったレミーですが、固いブロックとオランダ式の打ち下ろすローキックでセフォーの足にダメージを蓄積させ、4R終了時点でセフォー陣営がタオルを投入。レミーはトップファイターをTKOで下して一躍新世代の代表選手となります。
その翌年にK-1の地区予選の1回戦でマヌーフとレミーが対戦。(※テレビ中継はなし) 当時はマヌーフもまだ無名の選手で、後に両者がレジェンド対決として15年後に再戦するとは誰も思っていなかったでしょう。
ガードを固めながら蹴りを中心に戦うレミーと、まさに猛獣のようにガードの上からお構いなしに戦いマヌーフの試合はなかなか噛み合い、1Rと3Rにダウンを一つずつ奪ったレミーがマヌーフから判定勝利を収めています。
スターダムにのし上がった両者がオランダを熱狂させる因縁対決に
そこから6年の歳月を経て2008年のK-1オランダ大会で再戦となります。
レミーは2003年と2004年にK-1王者となり、世界を代表するキックボクサーとなったのはご存知の通りですが、メルヴィン・マヌーフもまたHERO'Sの活躍や前年にルスラン・カラエフを衝撃KOで下したことで、地元オランダでは熱狂的な人気を博すようになりました。
この大会は当時オランダで一大勢力となっていたIT'S SHOWTIMEとの共同開催で行われ、2万人を収容するビッグイベントのセミファイナルとして行われています。(メインはトーナメントの決勝でエロール・ジマーマンが優勝)
試合は開始早々からマヌーフが猛然とラッシュを仕掛けて攻勢に出るも、1R終盤にレミーがハイキックでダウンを奪取。しかし飛び膝蹴りへのカウンターで逆にマヌーフがレミーをぐらつかせたと思えば、さらにカウンターのジャンピングハイキックがヒットしてレミーが追加のダウンを奪うスペクタクルな展開に。
2Rにも再びマヌーフがカウンターでレミーをぐらつかせながら、レミーが首相撲からの膝蹴りで3度目のダウンを奪います。もはや勝負あったかと思われましたが、マヌーフの闘争心は衰えず、猛然と攻めかかるも、最後はレミーのジャンピングキックでマヌーフを完全に粉砕して死闘を制しています。
レミーにとってはこの試合が生涯で最高の盛り上がりを呼んだ試合だったかもしれません。ちなみにマヌーフはこの試合で肺に血液がたまる重症を負いながら、15日後のDREAMに出場してKO勝利を収めたことでも話題となりました。
低調な内容に終わった3度目の対戦
そして3度目の対戦は翌2009年のK-1グランプリの開幕戦で行われています。前回の試合で完全決着となっていただけに、アングルを失っていた試合でしたが、それと呼応するように試合内容も低調に終わりました。
前回の対戦のような打ち合いは見られることなく、マヌーフが反則スレスレの投げを多用したことでレミーはペースを掴みそこねながらも、終始優勢に試合を進めたレミーが順当に判定勝利を収めています。
8年の月日を重ねて4度目の対戦へ
その後K-1が活動を休止すると共にレミーは1度目の現役引退。
マヌーフは主戦場を再びMMAに移し、ベラトールではミドル級王座を掴みかけるも僅差の判定負けで逃し、再戦ではハイキックでKO負けを喫してタイトル戴冠とはなりませんでした。キックボクシングでは2009年から連敗を重ねており、現在は泥沼の7連敗を喫しています。
またマヌーフは2015年からオランダで旗揚げされた「WFL」の代表を務めており、この大会ではアンディ・サワーのMMAマッチや4月のピーター・アーツの引退試合が行われたことでも知られています。
アーツの引退試合にはセーム・シュルト、アーネスト・ホーストらとともにレミーも招待され、アーツが勝利した後にはそれぞれリング上に上がって祝福していたのが記憶に新しいところです。
.@headkick_nl Need to say more??? Follow WFL.. More to come!! #WFL5 #WFL7 pic.twitter.com/mpmIaHNCR5
— WorldFightingLeague (@wflevents) April 22, 2017
また試合後にはWFLが自ら10月の対戦を匂わせるような投稿をしており、そこから3ヶ月の時を経てレミー・ボンヤスキーの現役復帰と、マヌーフとの4度目の対戦が正式発表される運びとなりました。
3度目の対戦があったのは2009年のことなので、実に8年の月日を重ねています。当時はお互い33歳でしたが、現在41才と不惑を迎えてのノスタルジーな再戦となります。
K-1の影響が今なお強く残る欧州キックボクシング
この対戦が再び見られるのは喜ばしいことである一方、欧州キック界にとっては嘆くべきことかもしれません。
欧州では日本以上に旧K-1の影響が強く残っており、K-1後の欧州キックを担っているGLORYは「K-1のようなドラマがない」として現地メディアからも批判的に見られることもあります。
レジェンドの域に入った両者が41才を迎えてどのような試合を見せてくれるのでしょうか。
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