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メイウェザーvsマクレガーの史上最大級の決戦まであと1日。競技の垣根を超えた禁断の一戦がついに始まる。

2017/08/26 18:21

8月27日に行われるメイウェザーvsマクレガーまであと1日を切りました。実現しただけでも奇跡とも言えるこの史上最大級の一戦に向けて、両者のキャリア、対戦の意義について振り返ってみました。

世紀の一戦までもう間もなく

当初は絵空事のように思われていた世紀の一戦「フロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガー」がいよいよ明日行われます。

49戦無敗のパウンド・フォー・パウンドであるフロイド・メイウェザーが、UFC二階級王者ながらプロボクシングデビュー戦のコナー・マクレガーと、ボクシングルールで対戦することになるなど一体誰が想像できたでしょうか。

2年前に行われたメガファイトのパッキャオvsメイウェザーとは違い、リングで何が起きるのか、試合をした先に何が残るのか全く想像できない禁断の試合に、人々の関心は過去最大級に高まっています。

49戦無敗のメイウェザーが一夜限りの復活

フロイド・メイウェザーが2度の引退を経て、2017年8月27日に一夜限りの復活を果たします。

メイウェザーはプロボクサーだった父親のフロイド・メイウェザー・シニアから幼少期からボクシングの手ほどきを受け、1996年にはアマチュアボクシングでアトランタ五輪に出場。準決勝まで進出するも疑惑の判定で敗れて、まさかの銅メダルに終わっています。

同年からプロに転向してデビューを迎え、21年で積み重ねたその戦績は49戦49勝無敗。現在はウェルター級やスーパーウェルター級で試合をすることが多いメイウェザーですが、デビュー当初はスーパーフェザー級で、デビューから2年後の18戦目でWBC世界スーパーフェザー級の王座を獲得。やがて王座を欲しいままにしますが、この時には感極まって嬉し涙を流していたのがキャリアの序盤を思わせます。

その後、ライト級、スーパーライト級、ウェルター級、スーパーウェルター級と一つずつ階級を上げていき、2007年に無敗で5階級制覇を達成した現在までに唯一の人物となります。

スーパーウェルター級を制した相手は、同じ時代にメイウェザー以上のスターであったオスカー・デラホーヤ。今ではメイウェザーvsマクレガーを痛烈に批判する立場にあるデラホーヤですが、この時に受け取った額はメイウェザーより多い54億円で、当時の最高額でした。

デラホーヤに勝利した後は、イギリスで絶大な人気を誇るリッキー・ハットンから左フックで鮮やかなダウンを奪ってKO勝利。この一連のビッグマッチをこなしたメイウェザーはモチベーションを失って一度は引退。しかし大物ボクサーの引退という言葉は復帰と隣り合わせで、メイウェザーにとってもそれは例外ではなく、翌年に現役復帰を果たしてファン・マヌエル・マルケスから勝利。この時すでに32才を迎えていましたが、ブランクを感じさせずに圧巻の勝利を飾っています。

その後はモズリーやコットから勝利し、2015年には史上最大のビッグマッチとなったマニー・パッキャオと対戦。この一戦のPPV販売数は440万件にも達し、過去最高だったオスカー・デラホーヤとの試合で記録した240万件をさらに200万件も上回る、まさにメガマッチとなっています。

頂上決戦ではメイウェザーが老獪に戦い、パッキャオを完封して順当に勝利。この一戦でメイウェザーは約170億円を稼ぎ、この試合だけでその年のアスリート長者番付はダントツの1位。2位は対戦相手のマニー・パッキャオで、大きく離れた3位にクリスティアーノ・ロナウドが位置しています。

そして同年に対戦したアンドレ・ベルト戦を最後に2度目の引退となり、今後メイウェザーが復活することはないと思われていました。

MMAに彗星のごとく現れたコナー・マクレガー

それに対するはMMA史上最高のスターとも称される、アイルランドのコナー・マクレガーです。

幼少期から英才教育を受け、アマチュアエリートとしてプロに転向したメイウェザーとは違い、マクレガーは5年ほど前まで無名選手にして、生活保護手当を受けて生活をしていた貧困ファイターでした。

マクレガーの幼少期はメイウェザーと違ってサッカー少年でしたが、12才の頃にサッカークラブの隣にあったボクシングジムに通い始めたのが格闘技との出会いとなっています。ここで培ったボクシング技術がMMAで花開くことになりますが、プロデビューすることはなく、やがてMMAに転向し18才の時にアマチュアでデビュー。

19才でプロデビューすると、イギリスのMMA団体で2階級を制覇し、24才となった2013年にUFCと契約しています。

UFCでは怪我によるブランクを除けばトントン拍子でスターダムにのし上がり、ジョゼ・アルドの欠場で実現したチャド・メンデスとの挑戦者決定戦で完全にブレイク。この試合はタイトルマッチではないにも関わらず、82万5000件ものPPV販売数を記録しています。

メンデスを退けたマクレガーは、王者のジョゼ・アルドへ挑戦。トラッシュトークを仕掛けてアルドを幻惑させ、試合のリズムそのものを自分の元へ引き寄せる魔力によって、10年間無敗だった王者アルドをわずか13秒でKO。アルドはこの敗戦のショックの大きさから一時は他競技への転向をほのめかすほどでした。

フェザー級王者となったマクレガーは、一つ階級を上げてライト級タイトルマッチを行う予定でしたが、対戦相手の欠場によりキャンセル。代わりにネイト・ディアスと2階級上のウェルター級で対戦します。この試合でマクレガーは2Rに逆転されてUFC初の黒星を喫するも、ダイレクトリマッチとなった2戦目には見事リベンジを達成しています。

UFCきっての悪童であるディアスとの対戦は舌戦から大いに盛り上がり、この2試合ともにUFCのPPVレコード1位・2位を獲得。マクレガーはUFC最大の稼ぎ頭となります。

そしてこの年の11月にはライト級タイトルに挑戦。王者のエディ・アルバレスを打撃で終始圧倒し、度々のダウンを奪って圧巻の2RTKO勝利。これによりUFC史上初の同時ニ階級制覇を達成しています。

瞬く間にスターダムを駆け上ったマクレガーの成功は、MMAの歴史においても類を見ないもので、地元アイルランドでの熱狂はもちろん、TIME誌で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれるなど、格闘技の枠を飛び越えた成功者として名を馳せています。

交わるはずのない両者がボクシングで対戦

これまでボクシングと総合格闘技の選手が異種格闘技のような形で対戦することはありましたが、それはボクシングの選手が一戦を過ぎた後に、新興格闘技であるMMAに高い報酬を目当てに参戦するばかりでした。

代表例で言えば、ボクシング重量級のスター選手であるジェームス・トニーが2010年にMMA初挑戦にしてUFCデビューを果たし、為す術もなく敗れていますが、デビュー戦の選手がトップレベルの舞台に立つことは「新興格闘技だからありえることで、歴史あるボクシングでは絶対に起こらない」と揶揄される対象にもなっていました。

しかし今回はその逆で、新興格闘技のスター選手であるマクレガーが、プロボクシングデビュー戦にして、パウンド・フォー・パウンド最強と呼ばれるメイウェザーと対戦するのは格闘技の歴史でも初のことであり、マクレガーがMMAというジャンルを一つ上の段階へ押し上げたことを意味するのかもしれません。

MMAはUFCが隆盛を遂げた2000年代から急激に成長し、今ではボクシングのPPV販売件数を上回るほどになりました。しかし商業的な成功とは裏腹に、長い歴史を持つボクシングはMMAとは一線を画する競技とみなされていただけに、この両者が対戦する意味は非常に重いものとなっています。

パウンド・フォー・パウンドのメイウェザーと、プロデビュー戦のマクレガーの一戦は、言うまでもなく下馬評ではメイウェザーが有利となっていますが、もしメイウェザーが勝利するようなことがあれば、ボクシングというジャンルを揺るがすことになりかねません。かつてメイウェザーと対戦したオスカー・デラホーヤは、この試合を痛烈に批判しており、多くのボクシング関係者は冷ややかな目で見ているのとは対照的に、人々の関心はこれまでになく高まっています。

ボクシングファンに加えて、MMAファンも巻き込み、過去に例を見ない対戦だけにPPVの販売件数は、2年前のメイウェザーvsパッキャオを上回り、500万件に達するという予測も一部ではあります。また有料放送にも関わらず、世界では1億人が視聴するとも言われている、まさに世界が注目する世紀の一戦です。

両者ともに計量をパスし、試合開始を待つのみに

両者の対戦は日本時間6月15日に正式決定し、そこから2ヶ月後の8月27日に行われることが発表されました。

格闘技の試合は怪我により対戦が流れてしまうことも珍しくありませんが、ここまで表立ってアクシデントが起こることもなく月日が流れ、合間に行われた会見ツアーや公開練習も終了。試合前日に行われた計量でも両者ともに一発でクリアーしています。

また当初は放映権料の都合から日本からの視聴が難しいのではないかとも言われましたが、ネット配信サービスであるDAZNによる生中継も決定し、日本からの視聴環境も無事に整っています。

この記事を書いている時点でも、マクレガーがボクシンググローブを着けてリングに立っている姿を想像することができませんが、翌日には両者がボクシングリングの上で向き合い、試合開始のゴングを聞くことになります。

最低保証のファイトマネーはメイウェザーが約110億円、マクレガーが約33億円と言われ、ここにPPVボーナス等が加わる史上空前のビッグマッチまであと僅かです。

視聴環境について

ご存じの方も多いかと思いますが、この一戦の視聴環境についておさらいします。

スポーツ動画配信サービスの「DAZN」で生中継され、8月27日午前10時より前座が3試合行われた後に、メインイベントとしてメイウェザーvsマクレガーが中継されます。前座には2つの世界戦が組まれていますが、実況・解説はメインイベントのみとなっており、前座は現地音声での解説となるようです。

また試合から3日後の20日(水)にはAbemaTVによる無料でのディレイ放送も行われ、こちらでも事前の特集番組が放送されています。

DAZNが一大プロモーションを行い、SNSでも非常に話題が高まっておりますので、試合結果を知らされずに視聴したい方はぜひ生中継での視聴を検討してみて下さい。

クイール編集部 ◯文 text by Queel
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