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"長谷川穂積の後継者"久保隼がWBA世界初防衛戦で最強挑戦者と試練の一戦へ。9月3日に島津アリーナ京都で決戦。

2017/09/01 22:48

いよいよ今週末となる9月3日にWBA世界スーパーバンタム級王者の久保隼が、指名挑戦者のダニエル・ローマンを相手に初防衛戦を迎えます。6人の日本人世界王者が存在しながら、西岡利晃しか防衛に成功していないこの階級で、久保は2人目の防衛成功者になれるのでしょうか?

史上初の京都出身王者の久保隼が地元で初防衛戦

いよいよ9月3日(日)に京都市の島津アリーナ京都にて“長谷川穂積の後継者”と称される久保隼が、WBA世界スーパーバンタム級王座の初防衛戦を行います。

スーパーバンタム級といえば、9月13日に小國以載vs岩佐亮佑のIBF世界スーパーバンタム級王座決定戦が行われるほか、昨年世界挑戦を行った和気慎吾、元WBO世界バンタム級王者の亀田和毅、日本スーパーバンタム級王者の久我勇作に、WBC世界ユース王座を獲得した丸田陽七太など、世界を狙えるタレント揃いの階級となっています。

その中でWBA世界スーパーバンタム級王者のベルトを巻く久保隼は、指名挑戦者のダニエル・ローマンを迎え、地元京都を舞台に、史上初の京都出身の世界王者としてタイトルを守ることができるのでしょうか。

叩き上げの世界王者

久保隼は関西の名門ジムである真正ジムに所属し、今年4月にネオマール・セルメニョを相手にWBA世界スーパーバンタム級タイトルからタイトルを奪い、僅か12戦目で世界王者に輝いています。

真正ジムといえば、世界3階級制覇を達成し、1階級目で獲得したWBC世界バンタム級王座を10度防衛に成功した長谷川穂積が在籍するジムとして広く名前を知られており、後輩にあたる久保は”長谷川穂積の後継者”と称されています。

天才的なボクシングセンスで名王者として知られた長谷川穂積の後継者とされ、自身も12戦無敗で世界王者までたどり着いた久保ですが、長谷川からストイックな努力家と称されるように、決して才能に選手に恵まれた選手ではありません。

無名選手から無敗の世界王者へ

アマチュア時代の久保は高校生の頃にインターハイで準優勝という実績をあげ、ボクシングの強豪校である東洋大学に進学。1年時からレギュラーに抜擢されるも、目立った実績を上げることはありませんでした。

さらに久保は周囲からの期待に答えられない状況から、ボクシングに嫌気が差して大学3年生の冬で退部。このことに父親が激怒して実家を追い出され、ホームレスに近い生活を送っていたという逸話もあります。このように久保はアマチュアエリートとはいえない境遇のまま真正ボクシングジムに入門してプロへの道を歩み始めます。

決して注目される立場ではありませんでしたが、プロでは176cmというスーパーバンタム級では特出した体格と、強力な左ストレートを武器に活躍し、デビュー6戦目で世界ランカーに勝利。

そして9戦目には東洋太平洋タイトルを獲得し、12戦目で世界タイトルを獲得と、選手としては努力型の選手と言われながら、厳しいマッチメークをこなし、途中退部となった大学時代が嘘のような叩き上げのキャリアを歩んでいます。

世界タイトルマッチは大苦戦の末、薄氷の勝利

無敗で世界王者に上り詰めた久保ですが、ファンからの評価はまだ確実には得られていません。その要因となっているのが世界タイトルを獲得したネオマール・セルメニョ戦での大苦戦にあります。

セルメニョは37歳で老獪なテクニックを持つ王者でしたが、久保との対戦では16kgにおよぶ厳しい減量を行い、調整に失敗した状態でリングに上がったとされています。

その試合ではインファイトを積極的に仕掛けいき、近い距離でボディーにパンチを集め、最後に顔面へパンチを放っていくセルメニョのパンチで久保がダウン。

その後は両者のパンチがヒットする激しい消耗戦となり、疲労のピークにより試合途中でセルメニョがギブアップし久保がTKO勝利を上げているものの、そこまでのポイントではセルメニョが勝利していたという薄氷を踏むような勝利でした。

その経緯もあって、久保はまだ世界王者としての一部では評価を得られていないのが現状となっています。

迎える初防衛戦はランキング1位の最強挑戦者

そんな久保が初防衛戦で迎えるのは今年1月に挑戦者決定戦を制し、ランキング1位としてタイトル挑戦権を獲得した27歳と、久保と同じ年のダニエル・ローマン。

ローマンはWBAの北米タイトルであるNABAタイトルを4度防衛するなど、近年頭角を現してきた成長株で、全体的な基礎能力が高く備わったバランスの良いボクサーファイターです。

スピードの早いフットワークを持っており、素早い出入りを繰り返し、インサイドより伸びる左ストレートから強烈な左ボディブローへとつなげるコンビネーションを最大の武器としています。

久保は戦う距離が重要に

サウスポーの久保に対し、オーソドックスのローマンのこのコンビーネーションはセオリー通りであればより当たりやすいコンビネーションとされ、セルメニョ戦で近い距離からダウンを奪われているように、久保が接近戦でこのコンビネーションに対処できるのか。また、懐に入らせない術を持っているかが試合の鍵となりそうです。

181cmという階級屈指のリーチから繰り出す威力抜群の左ストレートを武器に距離を取りたい久保と、インサイドに入り込みコンビネーションをまとめて打ち込むテクニシャンのローマン。

戦いたい距離の異なる両者の戦いはどちらが有利な距離で試合を進めることができるのかが勝負を分けると予想されます。判定までもつれることも考えられる試合だけに、序盤からのポイントゲームにも注目です。

放送は関西テレビで生中継、BSフジで18:00より放送

ランキング1位の最強挑戦者を地元京都で迎え、久保が王者としての実力を証明することができるかか注目の集まるこの一戦は関西テレビでは16:00より生中継、全国ネットではBSフジで18:00から録画中継が行なわれます。

実は過去に6人の世界王者が存在しながら、現在まで西岡利晃しかタイトル防衛に成功していないこの階級で、久保は2人目のタイトル防衛成功者となれるのでしょうか。

クイール編集部 ◯文 text by Queel
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