Queel
×
サイト内を検索する
  • キックボクシング
  • ニュース

”居合いパンチャー”町田光が引退をかけた大一番で森井洋介と対戦。背水の陣で挑む町田の足跡を辿る。【KNOCK OUTライト級トーナメント準決勝】

2017/10/02 22:19

10月4日に行なわれるKNOCK OUT Vol.5のメインイベントで町田光vs森井洋介の対戦が行なわれる。トーナメント準決勝で行なわれるこの一戦は、町田にとっては負ければ引退の二文字と直面する背水の陣で挑む試合となっている。

町田光が進退をかけた一戦に臨む

10月4日(水)にKNOCK OUT初の後楽園ホール大会である「KNOCK OUT Vol.5」が開催される。

同興行のメインイベントではライト級トーナメントの準決勝「森井洋介vs町田光」が行われ、勝者が12月に両国国技館で行なわれるトーナメント決勝に進出することになる。

この試合は決勝の座を争う試合というだけでなく、出場する町田光にとっては進退をかけた試合ということでも注目したい。

現在30才を迎えた町田はファイターとしてはピークを迎える年齢にあるが、昨年の7月に「あと1年で競技で生活できなければ引退する」と宣言。

そして12月にKNOCK OUTが新たに旗揚げされると、ライト級の主力選手として抜擢され、同時にこの階級でトーナメントが開催されることに。トーナメントにエントリーした町田はここで優勝することが、昨年宣言した条件を満たす唯一の条件と見定め、負ければ終わりという挑戦を行っている。

1回戦こそ判定勝利を収めたものの、準決勝で対戦する森井はKNOCK OUTで最も評価を高めているエースであり、町田自身も「9割の人間は森井が勝つと思っている」と語るように、下馬評では町田が不利となっている。

アンダードッグでありながら、負ければ終わりの背水の陣に挑む町田の歩みをまず振り返っていこう。

昨年の2連勝で国内トップレベルの評価を得る

町田光といえば、居合斬りのような構えから繰り出す「居合パンチ」が代名詞となっており、そこから転じて「居合パンチャー」との異名を持っている。

その他、刀の鞘ぬきのようなポーズを試合中に何度も繰り返したりと、時には過剰とも思えるほどのセルフパフォーマンスを行うことで、日本のキックボクシング界では名物キャラクターとして知られるようになっている。

もちろんこれはキャラクター先行ということではなく、タイトルはこれまでに5本を戴冠。決してセンスや身体能力に恵まれるタイプではないが、叩き上げで実力を身につけてライト級では屈指の実績を築いてきた。

とりわけ昨年にはその評価を大きく高めており、その契機となったのがREBELS.45での野辺広大との一戦だ。

A post shared by REBELS (@def_fellow) on

野辺はRISEの新世代エースとして王者に輝いており、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、最終ラウンドに町田が代名詞である居合パンチでダウンを奪って判定勝利を収めている。

そして続く試合では、自身がもつタイトルの防衛戦で、元ラジャダムナン王者であるマープラローンと対戦。実績では遥かに勝る相手に対して、パンチの連打でポイントを奪って勝利を収めており、この連勝によって町田は国内トップレベルという評価を確たるものにしている。

鳴り物入りで参戦したKNOCK OUTでは評価を落とすことに

その後、12月に新たな立ち技のメジャーイベントを目指す団体としてKNOCK OUTが旗揚げされると、翌年の第2回大会から町田は主力選手候補として鳴り物入りで参戦することになる。

事前のテレビ番組では丸々一回分を使って町田のキャリアが紹介されるなど、ライト級に新風を起こす存在として期待されての出場となった。

そして2017年2月のKNOCK OUTデビュー戦では山口侑馬と対戦。事前の予想では町田が有利と見られていたが、町田の意気込みが裏目に出てしまったか、持ち味が出せないままに、4Rに山口の肘で頬をザックリと切られてTKO負けを喫している。

トーナメント初戦を突破するも内容は低調に

山口との試合ではまさかの敗戦を喫したものの、続く6月にはKNOCK OUT初の王座を決めるライト級トーナメントにエントリー。

初戦ではMMAファイターであるDJ.taikiとの異色の対決ということで、他の試合にはない展開が期待されたものの、DJ.taikiのプレスと変則的な動きに手を焼き、有効打があまり生まれない消耗戦の様相を呈することになった。

一進一退の攻防の末、試合終了直前に繰り出した居合パンチを立て続けにヒットさせたことで、町田がポイントを奪い判定勝利。それでも大会で唯一判定決着となるなど、インパクトを残す試合内容とはならなかった。

対する森井はKNOCK OUTの申し子として評価を急上昇中

辛くも初戦を突破した町田と準決勝で対するのは、トーナメント優勝候補筆頭とされる森井洋介だ。

森井はこれまでKNOCK OUTの旗揚げ大会から、次回のVol.5まで全大会に出場する唯一の選手で、これまで5度の参戦で4勝1分の戦績を残しており、また4勝は全てKOとなっている。

旗揚げ戦で対戦したヨードワンディは梅野源治とドローになった強豪だが、この相手に肘打ち一閃でKO勝利。さらに4月のトーナメント1回戦では、当時最も評価が高かった宮越慶二郎から合計3度のダウンを奪って完全KO勝利を収めており、この試合で森井が一躍優勝候補に躍り出ることになった。

さらに森井はここから2度のワンマッチを行っており、タフな相手からいずれもKO勝利を収めるなど、評価はまさにうなぎ上りの状態にある。

団体からの期待感も高く、運営企業の親会社であるブシロードのテレビCMにも出演するなど、今や団体の顔として活動するようになっている。

KNOCK OUTで苦境が続く町田にとって、森井との対戦は不利であることは否めないだろう。

両者は1年越しの再戦に

KNOCK OUTでのキャリアは好対照の両者だが、昨年3月にKNOCK OUTの前身大会である「NO KICK NO LIFE」で既に対戦が行われている。

この時には現在ほど下馬評の差はなく、また試合内容も一進一退の好勝負に。しかし3Rに町田がローキックを放った際にスネから出血し、この出血が激しくなったことで4Rに試合続行不可能とされてTKO負けを喫している。

それでも今回の対戦での下馬評ほどの差は見られず、ここから現在までに大きく評価が移り変わることになったのが、この1年半の両者のキャリアを表していると言えるだろう。

事前の勝敗予想アンケートでも町田が不利との結果が出ている中、町田は敗れれば引退という文字通り背水の陣で森井との2度目の対戦に臨むことになる。

この一戦を「反逆」と称し、キャリアの集大成と位置づける町田の挑戦は10月4日にどのような結末を迎えることになるのか。KNOCK OUT初の後楽園ホール大会のメインイベントで大一番の火蓋が切って落とされる。

クイール編集部 ◯文 text by Queel
クイールをフォローして
最新情報をチェック!
最新の格闘技ニュースをお届けします
関連する記事